7th memorial

hide's coffee
「HURRY GO ROUND」

"コーヒーで、hideさんの『HURRY GO ROUND』を
トリビュートする"

そんなご依頼を受けたのは、彼の七回忌を目前にした冬のことでした。
そのコーヒーを参列された方々にお配りしたい。正直、大変なリクエストを頂いたと思いましたし、同時にとても名誉なことでもあると思いました。
そして、コーヒ鑑定士の資格を持つものとして、このコーヒーを飲まれる方達全てが「HURRY GO ROUND」と感じて頂けるようなコーヒーにしなければ・・・と覚悟しました。

元来、私は音楽とコーヒーはよく似ている部分を持っていると思っていました。ソフトなリズムハードなビートはコーヒーに例えるならば、甘みであったり苦みであったりします。「HURRY GO ROUND」は私の印象の中に、優しい音色と、どこか儚さを感じました。でも歌詞はとても力強い、そんな印象。
そしてとてもシンプルな曲でありhideさんの声も生の声に近く、とてもナチュラルな歌声と感じました。
もうひとつ、hideさんは日本のコーヒーをとても愛していたという事実。
赤道を挟んで南と北の回帰線多くの国々から収穫されたコーヒーは日本を目指します。そんな多くのコーヒーの中から私が選んだのは、ブラジル産のプレミアム・ナチュラルコーヒーです。
これしかないと思いました。
ブラジルのコーヒーを選んだ理由は、やはりhideさんの言っていた「日本のコーヒー」という言葉でした。

世界最大のコーヒー生産国であるブラジルから、日本は一番コーヒーを輸入しています。そして1位の座を何年もキープしています。 つまり日本で1番飲まれているのがブラジルコーヒーであり、日本人がコーヒーの味を思い浮かべるのはやはりブラジルのコーヒーということになります。それほどブラジルのコーヒーは日本人に愛されています。
そしてブラジルコーヒーはとてもナチュラルな味わいと優しい香りをもっています。他のコーヒー生産国とは作り出される過程がまるで違うからです。

しかし、ブラジルは広く(日本の23倍の面積)、コーヒー農園もかなり広範囲に散らばっています。
もちろんブラジルの北と南では味も香りも違ってきます。
幸いな事に私はブラジルに長期滞在していた時期もありましたので、 候補を絞り込み、数パターンに分けてローストし、鑑定とテイスティング行ないました。
エリア別にローストを行ない、重ねられた音の表現をするため同じ農園の豆を違うローストのコーヒーに加え試作を繰り返しました。
納得がいくまで「HURRY GO ROUND」と言えるものができるまで繰り返しました。

七回忌の席上、参列された皆様に「HURRY GO ROUND」が配られ YOSHIKIさんに声をかけて頂いた時は本当に肩の力が抜け安心しました。
それから様々な経緯を経て期間限定でご紹介も出来る運びとなって15年。
「通年を通して購入したい」とのうれしい言葉も頂きますが、コーヒーは農産物であり旬もあります。毎年味も香りも変化します。 ですからご紹介できない年もあるかと思います。 やはり貴重なコーヒーでもあり、私も納得出来なければご紹介は出来ません。

どうか限られた期間ではございますが、「hide’s coffee ~HURRY GO ROUND~」をお楽しみ頂ければと思います。

株式会社 昴珈琲店
コーヒー鑑定士 細野修平


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